震災ビッグデータの可視化コンテンツ


Google・Twitterにより2012年に開催された「Project 311 - 東日本大震災ビッグデータワークショップ」の成果物2点を公開しています。上の映像は、最終報告会における渡邉英徳のプレゼンテーションのようすです。


Project Hayano - 放射性ヨウ素拡散シミュレーションのマッシュアップ


ワークショップ期間中に、東京大学の早野龍五教授とのコラボレーションにより制作されたコンテンツです。半減期が8.1日と短いため、福島第一原子力発電所事故発生後の実態が掴めていない放射性ヨウ素の拡散状況を、国立情報学研究所、海洋開発研究機構、SPEEDIなどによる複数のシミュレーションデータを重層することで可視化する試みです。

このコンテンツは、原発事故発生後の放射性物質拡散状況の解明に寄与するとともに、将来に向けた災害状況速報システムのあり方を提案することを目的として制作されました。

ゼンリンデータコムによる混雑情報(緑色の輝点と棒グラフで表現)と重層することによって、当時、福島県の各地域に滞在していた推定人数との相互比較を可能にしています。タイムスライダーを使って、時間軸に沿った状況の推移を確認することができます。


上の例は、2011年3月15日午前10時ごろのいわき市付近のようすを示したものです。南方の人口稠密地帯に向けて、放射性ヨウ素が拡散していた可能性があることが分かります。詳細については以下のドキュメントをご覧ください。




マスメディア・カバレッジ・マップ - NHK報道空白域の可視化マップ


東日本大震災発生後24時間のNHKニュース報道の書き起こしデータから、TV報道された場所/されなかった場所を抽出し「報道空白域」を可視化するプロジェクトです。ワークショップ期間中に、NHK放送文化研究所の村上圭子氏、NHK放送技術研究所山田一郎氏、その他の方々とのコラボレーションにより制作されました。

私たちはこのコンテンツを通して、災害発生時のマスメディア報道の功罪を指摘するとともに、将来に向けたマス・ソーシャルメディアの相互補完的利用のあり方を提案します。


ウェザーニューズ「減災リポート」やジオタグツイート等と重層することによって、NHK報道がカバーしなかった地域にも、多数のソーシャルメディアユーザによる災害状況報告が存在したことを確認することができます。


詳細については以下のドキュメントをご覧ください。


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